プログラム
J.シュトラウスU | ワルツ 「春の声」 アンネン・ポルカ ピチカート・ポルカ トリッチ・ポルカ ワルツ 「美しく青きドナウ」 |
モーツァルト | 歌劇「フィガロの結婚」 序曲 歌劇「フィガロの結婚」 恋人よ早くここへ 歌劇「魔笛」 なんと美しい絵姿 歌劇「魔笛」 復習の心は地獄のように燃え |
マスカーニ | 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」 間奏曲 |
ドニゼッティ | 歌劇「愛の妙薬」 そよ風に聞けば |
バーンスタイン |
「ウェストサイドストーリー」より マリア |
アンコール バーンスタイン |
「ウェストサイドストーリー」より トゥナイト |
私にとっては横浜での“ウィンター・ビギンズ・コンサート”に続く二度目のヌッツォさんのコンサートでした。
今回は管理人さんのご助言のお蔭でやっと取れた大事なチケット。
3階の最後列壁際というある意味好条件
(後ろの人に気を使わなくて良いし、好きな時に 双眼鏡でしっかり覗けます←ちょっと邪道?!)のところで聴いていました。
響きはちょうど天井から下がっていた近くに見える反響板のあたりから聴こえてくる様な気がしました。
第一部は第一曲目「春の声」から。
オーケストラがちょっと抑え気味かな、もっと抑揚があってもいいなあなどと勝手に思いながら聴いていました。
それから「アンネン・ポルカ」「ピチカート・ポルカ」「トリッチ・ポルカ」と次々とお馴染の曲が続くので
時折演奏者や指揮者の楽しい姿を双眼鏡で確認しながら気楽に楽しく聴かせていただきました。
そしてやはりニューイヤー、第一部最後の「美しく青きドナウ」は時々ジーンとなりながら聴き入りました。
そして第二部
フィガロの結婚の序曲でいよいよアリアが始まるという期待が高まります。
森谷さんのスザンナのアリア「恋人よ早くここへ」が始まり、初々しいながらも柔らかくふくよかな声に感心。
そしていよいよヌッツォさん登場。初めて生で聴く「なんと美しい絵姿」。
高音がとても伸びやかで、CDよりさらに安定していて期待以上に気持ちよく聴こえました。
ヌッツォさんの声は 決して声量を無理にだすのでなく、感情の高まりに合わせた声の加速度感(?)のようなものが好きです。
最後の所は、指揮者をちょっと促すようにしながら終了。
オケの後奏が続く中、「ジョンさんよかった!」と心で叫ぶと、ふと我に返り会場の皆さんの水を打ったような静けさにハッとさせられました。
後奏が終わった後「ブラヴォー!」と叫びたかったです。(小心者でできませんでしたが)
森谷さんの「復讐の心は地獄のように燃え」、高音も難なく正確に出て、素晴しかった。会場も拍手喝采。
中井美穂さんのインタビューでは、METで“夜の女王”役で華々しくデビューした森谷さんが、
やはり私たちと同じ感覚でヌッツォさんといえば「新選組!」で有名な(スゴイ)人のようにおっしゃっていたのが、微笑ましくかわいらしかったです。
そして「愛の妙薬」の二重唱。
お二人が登場すると先ずヌッツォさんが手を差し伸べ緊張を和らげるように、森谷さんの手を握ってからスタンバイ。
ピッツバーグでの成果を知る上でも一番興味があったステージでしたが、
ヌッツォさんの美声も端正に響き、雰囲気も自然に出ていて、実力あるお二人の安心して聴いていられる気持 ちの良いデュエットでした。
ヌッツォさん主演の「愛の妙
薬」全幕ぜひ日本でも上演していただきたいですね。
そしてお馴染の「マリア」。
今回の「マリア」はオーケストラに合わせてさらりと流した印象に。
実は3階片隅にいる私には「しまった! 心の準備ができる前に終わってしまった・・・」と、後悔が・・・。
最後のところをもう少したっぷりとしたテンポで歌って貰え たら準備が間に合ったかも・・・などと訳の分からない欲張りなことを考えてしまいました。
カーテンコールの後ステージを下がるときにさりげなく客席の前方に投げキスされるのを目撃でき(笑)ほのぼのしました。
そして、アンコールの「トゥナイト」はサプライズだったのですが、オーケストラも調子が上々で最初のころよりもずっと響き亘るようになっていたかと。
オケだけでも楽しい曲ですが、せっかくのお二人の歌唱が埋もれてしまったところがあったのはもったいなかったなあと管理人さんとご同感!でした。
とはいえ新春らしい華やいだ楽しいコンサートでした。
森谷さんのお声も素敵でお二人のデュオもいつかまたお聴きしたいなあと思いました。
以上3階最後列から聴いた勝手な雑感でしたが、とにかくなによりヌッツォさんの“生の歌声”が聴けて幸せなひと時でした。
toyoさん、レポートどうもありがとうございました!